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第18回日本剪画美術展に思う

日本剪画協会 会長
石田良介

写真 会場風景

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 例年通り本展が東京・大崎のO美術館で開催されました。応募状況や、経過、展示作業等に着きましては実行委員のご報告をお読み下さい。本展で特筆できることは、一般の応募者と新人の応募者が若干ながら増えたと言う事です。更に、平均して新人の作品に力作が見受けられた事です。
 また、関係者のご協力によって、週刊新潮の文化欄と、読売新聞に掲載されました。その結果、入場者数が増えました。中には週刊新潮の紙面を見て、大和郡山から日帰りに観に来た方も居ります。
 在日の外国の方が観に来て、大変感動していただいた事も今展での成果と言えるでしょう。来週計画して居りますアメリカ・カナダ展への、自信にも繋がりました。
 特設コーナーの青山政枝会員の「見据える」の一連の作品は、多くの皆さんに感動を与えました。一人の作品が、毎回、剪画展毎にモチーフの設定に苦しみながらも、作品に工夫を凝らし、努力している姿が一般の鑑賞者にも理解でき、共感を呼びました。イベントとして、初めての試みでしたが、初日の土曜日に小野寺マヤノ会員の指導で、「熱圧着和紙」による、はがきの「暑中見舞い」の作り方を講習しました。「熱圧着剪画和紙」という用紙を剪画と同じ要領で下絵に沿って切り取り、アイロンではがきに貼って完成させる手法です。PRが足りなかったのですが、数名の一般の方と会員が一緒になって、三時間程楽しみました。

(中略)

初出展の方は、是非会場へ
今展でも初めて出展された方が、作品を送るだけで会場に見えなかったのは大変残念な事です。特に初めて出展された方は、少々無理をしてでも会場に来て、他の展示作品を観ることをお勧めします。ご自信の作品がどのレベルにあるか認識することが大事です。ともすると、地方でマスコミなどで紹介されて、すっかり舞い上がってしまい、もういっぱしの大家だと思いこんでしまうケースを沢山見て居ります。お山の大将や裸の王様にならないためにも、会場に来て作品を観る事を念願します。
 また、日曜日に毎回開催して居ります私の作品講評に、参加することもお勧めします。この場合も前者のような作者はしっかり聞こうとせず、自分の意に反した講評を聞いて、次回からの出展を止めてしまう場合もあります。これでは自分自身で、伸びる芽を摘んでしまう事になります。「謙虚さ」を失わないで精進する事が、大成への道だと思います。

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